映画『ミステリと言う勿れ』感想(ややネタバレあり)

9月15日(金)から公開中の菅田将暉さん主演の映画『ミステリと言う勿れ』を母と観てきました。

ドラマ版も観ていましたが、今回のストーリーは登場人物がそれなりに多いので話がわからなくならないように集中して観ていました。今回は映画を観た感想を語っていきたいと思います。

これから観る方がいると思うのでネタバレは少なめにしています

目次

映画『ミステリと言う勿れ』 あらすじ

天然パーマの大学生・久能整(菅田将暉)は広島の美術展を満喫して東京に帰ろうとしていたが、そこで犬童我路(永山瑛太)の知り合いだという女子高生・狩集汐路(原菜乃華)と出会う。「バイトしませんか。お金と命がかかっている。マジです。」そう言って汐路は、強引に整を一族が集まる遺言書の開封の場に立ち会わせる。

遺言書には4人の孫のうち蔵の謎を解くことができた1人に遺産をすべて相続するということ、「それぞれの蔵においてあるべきものをあるべき所へ過不足なくせよ」というお題が書かれていた。

当主の孫にあたる汐路、狩集理紀之助(町田啓太)、波々壁新音(萩原利久)、赤峰ゆら(柴咲コウ)の 4 人の相続候補者たちと狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴(松下洸平)は、お互いに進捗を探り合いながらもお題の謎を解いていくがこの遺産相続は代々死人が出るといういわくつきのものだった。

汐路の父親(滝藤賢一)も8年前にほかの候補者であるきょうだいたちとともに自動車事故で死亡していた。原因は父親の居眠り運転とされた。汐路は父親は事故ではなく誰かに殺されたのだと思っているようだが、果たして真実はいかに。

映画『ミステリと言う勿れ』 主な登場人物

  • 久能整くのうととのう(菅田将暉) 主人公で探偵役。天パの大学2年生。人と積極的に関わるタイプではないが、思ったことや気になったことは空気を読まずにズバズバしゃべる。他人の行動や言動を非常によく観察している。神経質で今作では他人の家の風呂に入ることや洗濯物を洗ってもらうことを強く拒否している。
  • 狩集汐路かりあつまりしおじ(原菜乃華) 今作のヒロイン。整に遺産相続のための謎解きに協力するよう依頼する。神経質な整に「めんどくさいな」と吐き捨てるが、無理やり連れてきたことを謝り感謝するなど根は優しい。
  • 狩集理紀之助かりあつまりりきのすけ(町田啓太) 汐路のいとこで眼鏡をかけたインテリ風の男性。ふだんは臨床検査技師をしている。
  • 波々壁新音ははかべねお(萩原利久) 汐路のいとこ。やんちゃなタイプだがふだんは真面目なサラリーマン。(萩原さんの広島弁がよかったです)
  • 赤峰あかみねゆら(柴咲コウ) 汐路のいとこ。子持ちの専業主婦。夫役は野間口徹さんでした。
  • 車坂朝晴くるまざかあさはる(松下洸平) 狩集家顧問弁護士の孫。優し気なにーちゃん。汐路の初恋の人。

映画『ミステリと言う勿れ』 感想(ややネタバレあり)

まず登場人物の名前を覚えるところから

狩集、波々壁など耳慣れない名字が多く隣の母がついていけるのか勝手に心配していました。名前も汐路とか理紀之助とか独特ですし。かりあつまりりきのすけって噛みそうだし名前書くのも大変そう。

てっきり作者さんの創造なのかなと思っていたのですが、実在する名字なんですね。名字由来netによると狩集さんは全国におよそ770人いるらしく鹿児島に多い苗字だとか。波々壁さんはおよそ80人だそうです。世の中いろいろな名前があるんですね。

あとで母に「主人公の名前覚えてる?」と聞いたら、「主人公どころか誰一人名前は覚えていない」と言っていました(汗)ストーリーは楽しめたようです。

主人公に好意的な人物って怪しくない?

汐路の初恋の人で狩集家の顧問弁護士の孫、車坂朝晴が汐路の依頼で謎解きに協力するために登場します。演じる松下洸平さん優しい笑顔と声!買ってきたやきいもの大きいほうを汐路にあげるイケメンぶり。

でも、でもですよ。ヒロインが慕っている人って怪しいってだいたいセオリーで決まってませんか?

唯一いとこではないけど仲間としてぽろっと加わった一人・・・何かを仕出かすのではないかと感じてしましました。

あと、会った時に突然焼き芋渡されてもおなか一杯で嬉しくない時もあるよなあとすごくどうでもいいことを考えていました。

前半は遺産相続をめぐる蔵の謎解きがストーリーの軸

蔵の謎解きを進めるなかで汐路と整が歩いているところを上から植木鉢が落ちてきたり、階段に滑るように油が塗ってあったりといったトラブルが続きます。

汐路はやはりこの遺産相続は死人が出ると言い、いとこ同士は誰がやったのかと疑心暗鬼になっていくのですが、意味深な表情をする汐路とそれを見つめる整のカットが頻繁に差し挟まれていたので、汐路の自作自演とわかったときはやっぱりそうだったかという感じでした。

原菜乃華さんの瞳が印象的

原さんは新海誠監督の『すずめの戸締まり』で覚えました。きれいな声の女優さんだなと。今作でも声が魅力的だと思ったのですが、実際にご本人の演技を見て今回は目が印象に残りました。

汐路は目を潤ませたり涙をこぼしたりするシーンが結構あるのですが、原さんの大きな黒い瞳に吸い込まれるようでした。20歳ということなのでこれからどんどん活躍されるんだろうなと思っています。

汐路の父親たちを殺したのは誰か

整のある気付きによって、汐路の父たちが事故ではなく誰かに殺されたという説が有力になります。果たして犯人は誰なのかという謎が後半のテーマになります。

滝藤さん、最近故人の役柄が多い気がするのですが私の気のせいでしょうか。回想シーンで結構登場しますが、優しい娘思いのお父さんの感じが伝わってきてよかったです。

事件の真相と犯人について語りたいのは山々なのですがそこは伏せておきます。観た皆さんが犯人に対してどう感じるのか知りたいところです。

映画でも久能整節は健在

「僕は常々思うのですが・・・」で始まる整の名言。今作もありました。そのなかで印象的だったのを一つだけ。

ゆらのお父さんが出てきて、ゆらに「夫が働いているのだからお前は家のことをしていればいい。それが女の幸せだ」というようなことを言うシーンがあります。

そこに居合わせた整は「女の幸せ」、「女とは〇〇だ」という言葉は昔のおじさんが作った言葉だと言い放ちます。また、家事が楽なものであればとっくに男性がやっているはずだと言います。(この辺りは記憶で書いているので、実際と多少違うかもしれません)

私もふだん「女性の幸せ」という言葉に惑わされがちなので、このシーンの整の言葉にはハッとさせられました。

まとめ:伏線回収の気持ちよさと人間ドラマを楽しめる作品

ふだんあまり推理ものの映画を観ないので(コナンぐらい?でもあれはもはやアクションメインのような)、事件の真相がどうなるのか考えながら鑑賞するのが楽しかったです。

ドラマに引き続きKing Gnuが楽曲を提供してくれていて、切ない曲調が作品の世界観にとても合っていました。そしてFar Away(BGM)が流れ出すとやっぱりうるっと来てしまいました。

映画において音楽ってとても大事ですね。

原作が昔に読んで途中になってしまっていたのでまた読み直そうか検討中です。

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この記事を書いた人

駆け出しのブロガー。30代女性。気分変調症で療養中。社会復帰の一歩としてブログを始める。前職は医療事務。読書と映画鑑賞が趣味でオススメの作品を紹介。

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