映画『アナログ』あらすじ&感想

ビートたけし原作の映画『アナログ』を観てきました。

たけしさんというとヤクザもののイメージが強くバイオレンス映画は苦手な私ですが、『アナログ』は恋愛映画ということで気になっていたんですよね。

主演は嵐の二宮和也さんと女優の波瑠さんで、バラエティで一緒に出ているのを見たことがありましたが今作が初共演とのことです。

二宮さんがラブストーリーに出るのは珍しいですね。

監督のタカハタ秀太さんが演出を務めた2015年のドラマ『赤めだか』に二宮さんが主演していて、もう一度二宮さんで作品を撮りたいと思っていたことから今作につながったとのことです。

目次

『アナログ』あらすじ

デザイナーの水島悟みずしまさとるは自身がデザインを手がけた喫茶店「ピアノ」で美春みはるみゆきと出会う。

デザインの細かいこだわりに気付いて褒めてくれたみゆきに好意を寄せるようになった悟は連絡先を聞くが、携帯電話を持っていないみゆきは何もなければ毎週木曜日に喫茶店に行くのでそこで会おうと伝える。

何回かのデートを重ねプロポーズを決意する悟だったが、突然みゆきは店に現れなくなってしまう。

今は初対面ですぐに連絡先交換が普通なので、携帯を持っていない女性という設定が斬新でいいなと思いました。

みゆきが携帯を持たない理由は気になりましたが、1週間ごとに2人が少しずつ距離を縮めていく様子が微笑ましかったです。

『アナログ』登場人物

  • 水島悟(二宮和也) インテリアデザイナー。手作り模型や手描きのイラストにこだわる。
  • 美春みゆき(波瑠) 悟が喫茶店で知り合う女性。携帯電話を持っていないなどミステリアスな面がある。

そのほかに悟の友人役に桐谷健太さんと浜野謙太さん、悟の後輩社員になにわ男子の藤原丈一郎さん、喫茶店のマスターにリリー・フランキーさんなどが出演しています。

桐谷さんは『ラーゲリより愛を込めて』でも二宮さんと共演されていたのが記憶に新しいですね。

『アナログ』感想

ここからは映画を観た感想を書いていきます。

後半はネタバレが含まれるのでお気をつけください。

キャスティングについて

二宮さんはバラエティなどで見ていても器用な人という印象ですが、衝撃や悲しみの表現が上手な役者さんだと思います。

今作では涙を流すシーンが結構あるのですが、一緒に観に行った母は「二宮(呼び捨て)があんまり泣くから、一緒になって泣けて仕方なかった」と言っていました。

入院しているお母さん(演:高橋惠子)とのやり取りも、「子どもの頃はやんちゃだったんだろうな」、「お母さんが心配で大切なんだろうな」ということが伝わってきて良かったです。

波瑠さんはみゆきの何か内に秘めているような掴み切れないキャラクターをうまく演じられていたと思います。

みゆきのコートやワンピースなどのファッションが清楚で素敵でした。

個人的にリリー・フランキーさんの静かな佇まいが「こういうマスターいそう」という感じがあって良かったです。

男の友情に癒される

二宮さん演じる悟には小学生以来の友人が2人います。

演じている桐谷さんと浜野さんが悪友感バッチリで、二宮さんとのやり取りもとても自然でした。

みゆきに恋をしている悟を茶化しつつも、ちゃんと悟の幸せを応援しているのが良いんですよ。

ほとんど素性を知らないみゆきにプロポーズしようとしている悟を心配したり、みゆきが姿を消してから諦めモードに入っている悟に「振られたわけじゃない」「本当に諦められるのか?」と声をかけたり。

こういう友人がいる悟は良いやつなんだなということが伝わってきます。

みゆきはなぜ姿を消したのか(ネタバレあり)

ネタバレを含むので嫌な方は飛ばしてください。

プロポーズしようとした途端にみゆきが店に来なくなるという展開なわけですが、その理由が気になっていました。

きっとみゆきには知られざる過去があってそのことが姿を消したことと関係しているに違いないと、どんな複雑な理由が語られるのか期待値が上がっていました。

そして明かされた理由ですが、

みゆきが店に来なかったのは喫茶店に向かうために乗ったタクシーが事故にあってしまったからだったんですね。

たけしさんには悪いですが実は事故にあっていたというのは他の作品でも見てきたパターンな気がして、もうひと捻りほしかったなというのが個人的な感想です。

同時にみゆきの過去も明らかになるのですが、こちらは実際に観ていただければと思います。

事故の影響でみゆきは下半身不随と脳障害が後遺症として残ってしまいます。

事故を知った悟がどういう行動を取るのかが後半の見どころではないでしょうか。

後半はみゆきのお姉さん(演:板谷由夏)も登場しますが、悟とお姉さんが会話するシーンはお互いのみゆきを想う気持ちが交錯する見応えのあるものになっています。

まとめ

『アナログ』を観て、悟の立場に自分がなったとしたら自分だったらどうするだろうということを考えました。

好きな人が変わってしまったときにそのことを受け入れられるのか、それでも変わらずにその人のことを想えるのか。

長らく恋愛から遠ざかっている私ですが、人を好きになることやその喜びを思い出させてくれる作品でもありました。

悟のように人生において「ただ一緒にいたい」と思える人と出会えるって本当に素敵なことだと思います。

ビートたけしの純愛ものに興味のある方は原作がさらっと読めるので、読書が苦手な方でも読みやすいのではないかと思います。(ただ、下ネタが結構出てくるので苦手な方はいると思います)

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この記事を書いた人

駆け出しのブロガー。30代女性。気分変調症で療養中。社会復帰の一歩としてブログを始める。前職は医療事務。読書と映画鑑賞が趣味でオススメの作品を紹介。

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